75歳でもDr.コトーを続けるワケ
レポート
2016年2月29日 (月)
成相通子(m3.com編集部)
2月19日に川崎幸病院で講演した、Dr.コトーのモデル、瀬戸上健二郎氏。医療技術が進歩し、自身の年齢的な衰えや住民の意識の変化などから、Dr.コトーのようなスーパー外科医が活躍した離島医療の在り方が変わってきていると指摘する(『「Dr.コトー的外科は終わった」、瀬戸上氏』)。講演後の質疑応答やm3.comの取材内容を紹介する。 取材に応じる瀬戸上健二郎氏。 2016年に75歳になる瀬戸上氏は、市職員としての契約が切れる2016年3月に同診療所所長を退く予定だったが、続投を求める住民らの署名活動により、4月以降も続投する予定だ。 瀬戸上氏は75歳で「一区切りにしよう」と考えていたという。「75歳で辞めることは、市との約束でもあり、妻との約束でもあった。数年前から75歳までできたらいいなと希望もあったし、75歳でいよいよ自由になれる、公務員という枠を外れて気楽になれるとも思っていた」。 しかし、後任が見つからずに事情は一変。医師確保は難航し、住民による署名活動が起きた。全島民の3分の1の署名が集まり、瀬戸上氏が再任できるように診療所を運営する鹿児島県薩摩川内市が医師の公募内容を変更し、瀬戸...
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