慶應大教授として15年計画を立案◆Vol.17
スペシャル企画
2015年9月17日 (木)
橋本佳子(m3.com編集長)
――苦労が多い中でも、北島氏は1991年5月の外科教授就任から、65歳という定年までの15年間のプランを立てて、その実行にまい進した。 「新しいものをやろう」と考えるのではなく、「未来を見据えてやっていく」のが、私のマインド。2000年に日本外科学会定期学術集会の会長を務めた時も、「未来のための今」というテーマを掲げた。「今のための今ではなくて、未来のための今」なのです。 私が慶應の外科教授になったのは、50歳を迎える節目の年。定年は65歳。その15年間を、5年ずつ区切り、タイムスケジュールを立てました。最初の5年間は「教室の基礎固め」、次の5年間は「診療・研究の世界に向けた発信」、その次の5年間は「若きスタッフの育成とプロモーション」という、3段階です。 同時に、教室が取り組むべき柱として、(1)低侵襲・個別化手術、(2)臓器移植、(3)外科腫瘍学――の3つのテーマを掲げました。これらは、杏林大にいた時代から、今後の課題として考えていたテーマです。 ――教授就任後、まず着手したのは組織固めだ。 最初の5年間ですが、3つのテーマに取り組むというビジョンを示しつつ、教室の基礎固めを行いま...
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