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半年遅れで国試合格、消化器外科に◆Vol.7

スペシャル企画 2015年9月7日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

――尊敬していた恩師のいる消化器内科ではなく、最終的に消化器外科を選んだのは、どのような理由からだろうか。 学生やインターン時代、いろいろな診療科を見る機会があり、「ああ、ここも面白いな」と思うことが多かったけれど、自分の手で実際に患者を助けられる実感が持てる科がいいという結論に到達しました。だから外科系と決めた。脳外科も当時、非常に伸びている分野で、いいなと思った。けれど、最終的には、消化器外科を選んだのです。例えば、腫瘍を単に切除するだけでなく、生理学的にどう再建するかなど、工夫を重ねながら行う消化器外科に興味を覚えたからです。 当時は、今もそうですが、外科系よりは内科系の方が人気でしたが、外科系には情熱のある医師が多かった。野球部の同期も、かなり外科系に進みました。野球部ではなかったけれど、整形外科に行ったのが、千野(直一)君。しばらくしたら、「リハビリテーションをやりたい」と言い出した。「リハビリ? 整形入って、おまえ、マッサージやるのか」。そんな時代でした。彼は結局、アメリカに行き、専門医と博士号を取り、帰国して、慶應の初代のリハビリテーション医学教室の教授になった。今の各大...