4年生全員が4カ月間の研究実習◆広島大学Vol.2
スペシャル企画
2015年8月23日 (日)
成相通子(m3.com編集部)
広島大学は、2012年度から医学部4年生全員を対象にした4カ月間の研究実習を始めた。これまで、4年生の年度末に行っていたCBTやOSCEを半年前の9月に前倒しし、10月から翌年1月末まで「みっちりと研究生活」を送るという。 開始直後から担当している広島大学大学院医歯薬保健学研究院分子細胞情報学教授の今泉和則氏によると、目的は2つ。1つは臨床医になる学生にも研究マインドを養ってもらうこと。2つ目は医学研究を将来志す学生の育成だ。 それ以前は2年次に1、2カ月間の研究実習をしていたが、低学年で知識が乏しいことや短期間であることから研究を掘り下げて行えず、不十分だとの反省があった。また、全国的に基礎研究の志望者が減少するのと同じく、広島大学でも減少。臨床医の研究マインドを養い、基礎研究者を増やすためには、全員が長期間、研究に没頭できるような仕組みが必要だった。 開始の5年以上前から教授会で医学教育のカリキュラム再編の検討を重ね、座学を圧縮するなどして、2012年度に始まった。 1人1人が研究成果を発表 具体的な実習は、多くの研究室が協力して支えている。学生は1 学年約120人。医学科以外にも...
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