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精神科医はへき地医療で“使いもの”になるのか?-香山リカ・むかわ町国民健康保険穂別診療所副所長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2024年8月21日 (水)  聞き手・まとめ:高橋直純(m3.com編集部)

――このほど『精神科医はへき地医療で“使いもの”になるのか? ~私の転職奮闘記~』を出されました。着任して2年が過ぎましたが、“使いもの”になっているのでしょうか?  いまだに毎日苦労しています。私は臨床は精神科のみしかやってこなくて、しかも初期研修がないストレート入局の時代の医師です。特にこの25年あまりは文系の大学教員になり、臨床は外来だけでしたので、大げさに言えば聴診器をほとんど触ったこともないようなレベル。精神科以外の病気の名前も薬剤名もまともに分からないような状況でした。もちろん赴任前には大学病院の総合診療科で外来の修行をしたり、日本プライマリ・ケア連合学会の総合医育成プログラムに参加したりしてきましたが、研修と現場での実践では全然違っていて、本当に日々、ドキドキしながらやっています。...