「医学生の家庭環境は相当豊か」、調査で明らかに - 鈴木康之・岐阜大学名誉教授に聞く◆Vol.1
インタビュー
2024年7月15日 (月)
聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)
医師の地域・診療科偏在対策は、卒後の研修やキャリア形成の過程に限らない。どんな学生を医学部に入学させるかが、卒後の進路にも影響を与え得る。 医学教育に長年携わり、日本医学教育学会理事長も務めた岐阜大学名誉教授の鈴木康之氏らは、科研費で2020年度から3カ年で「我々は将来の医療を誰に託すのか?:医学部入学者の社会的背景の解明」に取り組み、2023年度からは3カ年で「我々は将来の医療を誰に託すのか?:医学部入学者の多様化推進に関する政策的研究」を実施中だ。 2021年に全国の医学生1991人らの協力を得て社会経済的背景を調べた調査では、世帯年収が1800万円以上の家庭が4分の1を占め、医師の子弟・子女が 30%を超え、大都市圏出身者でこれらの指標がより顕著であることなどが明らかになった。 鈴木氏は「国民の多様な医療ニーズを満たすためには、多様な医学科志願者に対してどのように門戸拡大を図るかが課題だ」と指摘する(2024年6月20日にインタビュー。全2回の連載)。...
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