なぜ判決が覆ったのか、混合診療裁判は最高裁へ
レポート
2009年10月6日 (火)
橋本佳子(m3.com編集長)
腎臓がんの患者である清郷伸人氏(62歳)が保険診療と保険外診療を併用した、いわゆる混合診療の場合でも「保険受給権」があるとして争った裁判で、東京高裁は9月29日、清郷氏の請求を認めた一審判決を破棄する判決を下した。 清郷氏はこの判決を不服とし10月1日、上告受理申立を行った。清郷氏は「予想されたこととはいえ、判決には失望無念の一言。私と同じ問題を抱えるがん患者、難病患者を救うことができなかったのは本当に残念」と語る。 その上で、「助かりたいために、国が認めていない医療を受けたという理由で、公的な保険受給権を奪われるのは重大な問題で、生存権の否定や財産権の侵害など憲法違反の問題もある。最高裁では、憲法判断と、国の主張の追認にすぎない控訴審の法令解釈に関する判断を求めていく。ただし、司法が必ずしも正しい判断をするとは限らず、立法・行政に働きかけていくことも考えている」と清郷氏は上告理由を述べる。 控訴審から代理人を務めた弁護士、本田俊雄氏も(一審は清郷氏の本人訴訟)、(1)行政の実態を単に追認しただけの判決、(2)一審判決を覆すのであれば、同判決の問題点に言及するのが当然だが、控訴審判決で...
m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療専門サイトです。会員登録は無料です。