病院や診療所の経営は、年を追うごとに苦しくなっている模様です。東京商工リサーチの調査によると、2024年の医療機関の倒産は64件に達し、前年比56.0%増と過去20年で最多件数を記録しました。さらに休廃業・解散も含めると662件にのぼり、地域医療を取り巻く環境がかつてない厳しさを見せています。特筆すべきは、病院・クリニックともに民事再生による再建を目指す「再建型」ではなく「消滅型」の倒産が多いこと。また、病院では10億円以上の大型倒産も目立ちました。医療機関の倒産が急増している背景を、東京商工リサーチの佐藤陽子氏、内田峻平氏にうかがいました。(全2回の1回目)...