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入院調整・自宅療養患者向けのコロナ重症化予測スコアを作成

2021年9月30日  m3.com編集部

国立国際医療研究センター病院国際感染症センターの山田玄氏らは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)陽性者の重症化(中等症II以上への進展)予測リスクスコアを作成した。海外で作成されている入院後の重症化や死亡リスク予測スコアとは異なり、医療逼迫により入院調整や自宅・宿泊療養の対象となった患者への使用が想定されている。9月29日にオンラインで開催されたメディアセミナーと発表論文の概要を紹介する。(m3.com編集部・坂口恵) 流行期における自宅療養・入院調整例の増加が課題に 山田氏は、これまで繰り返されてきた流行期で明らかになってきた課題として、(1)陽性者急増期の自宅療養者や入院・療養調整の患者増加、(2)陽性者数が保健所などによるフォローアップのキャパシティを超える、(3)長期的視野で捉えた場合の医療体制の疲弊――を挙げる。 これまでに推奨されてきた重症度分類は、酸素飽和度などで酸素投与の必要性の有無を判断する。一方、中等症以下で入院調整や自宅・宿泊療養の対象となった患者の入院の要否を早期に判断することが課題となっている。これまでに、神奈川県による入院優先度判断スコアや...