PPIとH2ブロッカーはどう使い分けるべきか【時流◆PPIの適切な使い方】
木下芳一氏 胃酸の分泌を強力に抑制するプロトンポンプ阻害薬(PPI)は、逆流性食道炎や消化性潰瘍、NSAID潰瘍などの治療になくてはならない存在であり、今や世界で最もよく使われている薬剤の一つとなっている。PPIなどの酸分泌抑制薬の適切な使い方について、はりま姫路総合医療センター整備推進機構理事長の木下芳一氏(製鉄記念広畑病院病院長、県立姫路循環器病センター院長)に聞く本シリーズの第2回は、PPIとH2ブロッカー(ヒスタミンH2受容体拮抗薬、H2RA)の使い分けなどについて話を聞いた。(聞き手・まとめ:m3.com編集部・高嶋秀行/2021年8月6日取材、全3回連載) 前回の記事 『PPI長期使用の副作用、実際のところは?』 はこちら PPIとH2ブロッカーの特徴 H2ブロッカーは長期使用に向かない ――胃酸分泌を抑制する薬剤としては、PPIに加えて、H2ブロッカーもあります。PPIとH2ブロッカーを比較した場合のそれぞれの特徴について教えてください。 胃酸の分泌に関与しているのは、ヒスタミンとガストリンとアセチルコリンです。H2ブロッカーはそのうちのヒスタミンの受容体をブロックする薬...
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