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米国女優、「予防的乳房切除」の影響は?

2014年1月9日  医療変異

2013年の遺伝子医療の一大ニュースと言えば、米国の女優、アンジェリーナ・ジョリー氏の予防的(リスク軽減)乳房切除術。 公表されたのは5月。日本の一般紙でも大きく取り上げられ、遺伝子検査が身近な話題になった。 聖路加国際病院とがん研有明病院という二つの先駆的病院を例に、日本の現状を追った。 橋本佳子(m3.com編集長) 聖路加とがん研有明は? ジョリー氏が検査を受けたのは、遺伝性乳癌・卵巣癌症候群(HBOC)の関連遺伝子、BRCA1/2遺伝子変異の検査。日本人における、70歳までの乳癌発症リスクは約7%、生涯の卵巣癌発症リスクは約1%だが、BRCA1/2遺伝子に変異がある場合、それぞれ41~90%、8~62%にそれぞれ高まる(国立がん研究センターがん情報サービス最新がん統計、NCCN腫瘍学臨床ガイドライン「遺伝的要因/家族歴を有する高リスク乳がん・卵巣がん症候群」2013年第4版による)。 聖路加国際病院遺伝診療部長の山中美智子氏。 BRCA1/2遺伝子変異の検査に、日本でいち早く取り組んできたのが、聖路加国際病院(東京都中央区)だ。2006年末に「遺伝診療部」を発足、HBOCをはじ...