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稀な原因菌に対する抗菌薬の使い方<後編>

2025年1月31日  南山堂

Shewanella属の蜂窩織炎  Shewanella(主にS.putrefaciensとS.algae)は自然環境に生息するグラム陰性桿菌で、とくに海水や海水生物と関連がある。皮膚軟部組織感染症の起因菌としては稀であるが、とくに海水や魚介類に曝露する漁師の報告例が多く、そのような曝露歴に注目する必要がある。この菌種の感染症は免疫不全となる背景疾患との関連があり、とくに慢性下肢潰瘍や下肢虚血病変の感染症で、慢性肝疾患あるいは慢性腎疾患が関与する症例が多い7)。  Shewanella属はペニシリンやセファゾリンに耐性であるが、第3/第4世代セファロスポリンおよびピペラシリンには概して感受性があり、その点滴静注が主な治療選択肢となる。カルバペネムやキノロン系抗菌薬の耐性菌の報告があり注意が必要である。治療期間は感染巣局所所見が軽快するまでの週単位となるが、慢性下肢潰瘍や下肢虚血病変が関与する場合は難治性であり、感染巣のデブリードマンを行いながら長期間の抗菌薬投与を要することが少なくない。...