1stステージ(病状の説明)のポイント08(書籍参照)で、予後の情報をどう伝えるか? ということを解説しました。繰り返しますが、これはバランスが大切です。あまりはっきりしないときに断定的すぎる言い方をするのも良くないし、はっきりしているときに曖昧すぎるのもよくありません。
ここでははっきりしているときにどうやって伝えるか、ということを考えてみます。I章で使った設定です(書籍参照)。この設定はがんの末期でもう化学療法はできない、敗血症になって挿管されて昇圧剤も始まっている、という状況でした。もう助からないのは明らかです。特定の数字は使わないほうがいいので(書籍参照)・見立てとしては数日~数週かなという感じだとします。
2分サマリーから始めて次のように説明したとします。
「ICUに来てから1週間、できることをすべてやってきましたが、改善の兆しがありません。
人工呼吸器や昇圧剤を使用して、なんとか維持できている状態です。 大変申し上げにくいのですが、このまま続けても助けることはきわめて難しい、と考えています」
ここまではシンプルで、非常にわかりやすいです。最後の文言は...
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