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蜂窩織炎/丹毒の臨床症状―部位や全身症状に特徴はありますか?

2025年1月10日  南山堂

Point 1 丹毒か蜂窩織炎かの鑑別は、顔ならばMilians ear signが有用である Point 2 蜂窩織炎に比べて、意外にも(?)丹毒は全身症状が先行したり、発熱が目立ったりしやすい Point 3 解剖学的に重要な構造物が隣接する部位の蜂窩織炎は臨床上重要である。とくに眼窩蜂窩織炎やLudwig anginaを知っておこう はじめに  筆者が大事にしている格言がある。それは「神は細部に宿る」。これは、近代建築の巨匠、ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエの格言だ。「細かい部分までこだわり抜くことで、全体としての完成度が高まる」。とくに、患者の全身を診るジェネラリストの筆者にとって、この言葉の重みは日々痛感する。細部にこだわることで、隠れている疾患を見つけられることはよく経験するし、細部にこだわるからこそ、クリニカル・クエスチョンもどんどん生まれる。ジェネラリストの臨床力の差は細部へのこだわりに出るといっても過言ではないだろう。本項のテーマである「蜂窩織炎・丹毒問題」も、そんな細部にこだわりたい疾患の代表だ。両者を深めることで意外な発見があることだろう。...