2ndステージ(治療ゴールの設定)を抜かす失敗が一番多い 3rdステージ(治療オプションの相談)の一番のポイントになるところです。同時に、ここを苦手にしている医師も非常によく目にします。よくあるのはこういう質問です。 「それでは心肺蘇生はどうしますか? ご家族でよく相談してください」 「○○をどうしますか?」というのは「○○をしますか? しませんか?」というyes/no の質問です。これは端的に言ってだめです。相手を尊重しているようにみえますが、実際はすべてを丸投げしているだけです。全然イケてません。 「それでは心肺蘇生はしないほうがいいと思います。いかがですか?」 このほうが断然良いです。なぜかというと、その状況でゴール達成に最も適切だと思われるオプションを提示して、患者側から「決断する」という作業のストレスを取り除いているからです。 ただ、こう説明すると、研修医から「きちんとオプションを同等に提示しないといけないんじゃないですか? それをしないと誘導していることになるんじゃないですか?」と質問をよく受けますが、私はそうは思いません。...
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