1. m3.comトップ
  2. 臨床ニュース
  3. 「自分の診断を伝えてもよいのか」普段の甘えから生じた迷い【年末年始特別企画2024-2025】

「自分の診断を伝えてもよいのか」普段の甘えから生じた迷い【年末年始特別企画2024-2025】

2024年12月18日  m3.com編集部

上級医に甘えていた後期研修医時代、土曜の朝に遭遇した一例  急性期病院で初期研修を受けた私は、後期研修もそのまま同院の放射線科に進み、放射線科医としての最初の2年間を過ごしました。上級医やスタッフに恵まれ、毎日の業務がとても楽しくて、休日も朝から読影室に通っておりました。  画像診断においては、検査の主目的に応じた画像所見の報告のほか、偶発所見も含め、撮像範囲のすべてにおいて何か異常がないか、責任を持って確認し評価する必要があります。通常、後期研修医などの非専門医が作成した読影レポートは、放射線診断専門医である上級医が確認・訂正し、最終的に内容を確定して、完成します。  読影レポートの質を担保するために必要なプロセスですが、当時の私はこの上級医の確認が入ることに甘えており、1件1件の読影に対する責任感が不足していたように思います。他科の先生からの画像診断に関する個人的な相談や質問に対しても、自分の考えを一応は準備するものの、自信がないので、そのまま上級医に相談し、対応をお願いしておりました。  そんな私が、放射線科医としての自覚を初めて得た経験をご紹介させていただきます。...