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抗甲状腺薬の減量や休薬について教えてください

2024年10月24日  南山堂

Q4 抗甲状腺薬の減量や休薬について教えてください 一般にはTSHレセプター抗体(TRAb)が陰性でチアマゾール1日2.5 mg、プロピルチオウラシル1日25 mg(隔日50 mg)程度の抗甲状腺薬で6~12か月以上、機能正常が維持できれば休薬を考慮してよいとされます8)。ただし、休薬後2年程度は再発*1のチェックが必要です。筆者は休薬後1年以内は3か月ごと、その後は6か月ごとに甲状腺機能のチェックをして、2年間再発がなければ終診としています。ただしこの方法をとっても半数程度は再発があり得ます。経験的には、休薬6か月後から12か月後までが要注意と考えています。1年後以降を半年ごとに延ばしているのはそのためです。 チアマゾール1日2.5~5 mgまで減量すると再燃*1しやすい症例では、あえて寛解を目指さず、再燃せずにTSHが正常域を保てる量の抗甲状腺薬でずっと維持することも許容されます9)。こうしたことから、筆者は1日1錠から先の減量は極めて慎重に進める場合が増えてきました。3か月投薬で年4回の通院中、TSHが毎回正常域でTRAbの再上昇がないことを条件に、1年ごとに、チアマゾール5...