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過敏性肺炎:抗原問診票・抗原曝露評価票の使い方

2024年7月17日  南山堂

抗原評価の方法(抗原のスクリーニングから意義付けまで) 抗原評価においては、まず抗原問診票を用いて環境中の曝露抗原をもれなくピックアップしたうえで、抗原曝露評価票を用いて可能性のある抗原について個々に臨床的な意義付けを行う(表1、2)。 抗原問診票は、主に真菌、鳥抗原、抗酸菌、加湿器などを中心に聴取する様式になっており、加えて職業や趣味におけるまれな抗原についても聴取できるようになっている。この問診票の目的はあくまで原因抗原のスクリーニングであり、それぞれの抗原が実際に疾患と関連しているかは不明である。したがって、次の抗原曝露評価票では、抗原問診票によりスクリーニングされた抗原一つ一つに対し、疾患との関連の強さを免疫学的所見(項目B)と抗原と疾患の関連を示す臨床像(項目C)、抗原曝露による疾患の再現性(項目D)を基準として「弱い疑い」、「強い疑い」、「抗原特定」、の3段階で評価する。抗原問診票は通常患者本人または同居人が記入するが、抗原曝露評価票を記載するのは主治医である。患者と主治医の認識の差により記入漏れなどは起こりうるが、自宅訪問や複数回の問診票による聴取などを行うことで、より...