1. m3.comトップ
  2. 臨床ニュース
  3. 加湿器による過敏性肺炎の診方

加湿器による過敏性肺炎の診方

2024年6月26日  南山堂

受診 69歳、男性。 1月下旬より咳嗽出現。数日後38℃の発熱、喀痰も認めたため、2月上旬近医受診。胸部X線写真で両側すりガラス陰影あり、肺炎と診断。ニューキノロン系抗菌薬内服処方されるも改善なく、精査加療目的にて当院紹介。 表1 入院時現症 血圧 128/50 mmHg 脈拍 68回/分 体温 35.8℃ SpO2 92% 聴診(肺音) 両背下部にfine cracklesを聴取 心雑音 なし ばち指 なし 皮疹 なし 入院後~問診 入院後詳細な問診を行った。 既往歴:高血圧(常用薬:アムロジピン)。 家族歴:特記すべきことなし。 アレルギー:食物;なし。薬物;なし。 喫煙歴:20本×30年(20~50歳)。 飲酒歴:焼酎水割2杯/日。 職業:マンション管理。 アスベスト、粉塵曝露歴:なし。 ペット、鳥飼育歴:なし。羽毛布団使用なし、ダウンジャケット冬場使用。 加湿器:2年前より超音波式加湿器を冬場に使用*1。 半年以内の海外渡航、温泉:なし。24時間循環式風呂使用なし。 家屋:鉄筋コンクリートマンション築30年。 精査のために胸部単純X線写真(図1)と血液検査(表2)動脈血ガス分...