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肺の身体診察 その3――打診、聴打診、声音振盪

2023年10月2日  羊土社

● 打診・声音振盪の基本の型を押さえる 3.打診・聴打診のコツ 打診・聴打診は疎かにされやすいですが、特に胸水貯留量の推定に用いる場合、日々変化しうる胸水量を即座にリアルタイムで推定するのに役立つため、ぜひ会得していただきたい診察法です。打診のコツは、①叩かれる指の末節骨部分のみを患者さんに押し当てること、②叩く手は手首のスナップをきかせること、③なるべく弱く叩くことです(図4)。 図4 打診法 叩かれる指の末節骨部分だけを押し当てて、それ以外の指は浮かせる。叩く手の肘は動かさないようにして、手首のスナップで叩く。弱く叩いて小さな打診音の差を聞き分けるため、なるべく耳を近づけて聴取する。 打診はもともと指を叩くのではなく、木や象牙、コインなどの固い板が打診板として叩かれていました。音の響きをよくするためにも強く押し当てる必要がありますが、手全体を押し当てると患者さんは苦痛を感じてしまうため、叩かれる指の末節骨部分を強く押し当てるようにします。なるべく弱く叩く理由は、強く叩くのに比べ、弱く叩くほど濁音・鼓音などの打診音の違いが大きくなるためです。全体の音は小さくなりますので、耳を近づけ...