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肺の身体診察 その2――聴診

2023年9月28日  羊土社

2.聴 診 (1)聴診器の原理 聴診器は検者の耳につける側のイヤーピース、患者側のチェストピースからなります。 聴診器のチェストピースは、高周波数の音(肺音のcrackles や心音のI音・II音)と低周波数の音(心音のⅢ音・IV音・ランブル音)とを聴き分けるために、膜型とベル型に分かれています。膜型は、高周波数の音を通し、低周波数の音を遮蔽するという働きがあり、薄く・固く・緊張度が高い膜であるほど効果は強くなります(おもちゃの聴診器と診療用聴診器の一番の違い)1)。子どもの頃遊んだ糸電話をイメージするとわかりやすいかもしれません(図1)。 図1 聴診器と糸電話 一方でベル型は押し当てた皮膚へ伝わる音を、低周波音を遮蔽せずに集めます。皮膚に強く押し当てると、皮膚が緊張した膜のように働き、低周波音が遮蔽されてしまうので、ベル型で聴取する場合には軽く置くようにします。...