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左手でラパは決まる

2023年6月16日  メジカルビュー社

1.ミシンで縫う布のように、左手で組織を動かす 本項は右利きの外科医にのみ適用される話である。 「左手でラパは決まる」とは、よく指導者に言われた言葉だった。筆者が育ったのは電気メスによるモノポーラ手術であった。モノポーラでは、特に左手の引く「強さ」と「角度」がモノを言う。バイポーラ派(ほとんどがハーモニックであろう)でも、もちろんある程度の左手のテンションは必要だが、モノポーラ手術ほどではない。 左手で持つもの、場所、掴む量、そしてどれくらいの強さで、どの方向に引っ張るか。これは残念ながら紙面では伝え切れるものではない。本書付録のビデオを参照し、真似てほしい。左手の器用さもある程度必要だが、それ以上にどこをどう持ってどう引っ張るかの知識のほうが大切だ。 筆者は、「ミシンのように」とよく若手に伝えている。左手で膜や臓器を動かして、右手の電気メス先に当てていくのだ。まるで針が縫う部分は動かず、布だけを動かして縫っていくミシンのように、である。別の言い方で「Move the ground」という腹腔鏡用語もよく使われる。 「ミシンのように」は、2つのよいことがある。  通電する電気メスが動か...