欧州11カ国の34センターで、中等度冠動脈狭窄の非責任病変を有する慢性冠症候群または安定急性冠症候群の患者2000例(年齢中央値67.3歳、男性76.9%)を対象に、冠動脈血行再建術の適応判定での定量的冠血流比(QFR)の冠血流予備量比(FFR)に対する非劣性を無作為化試験で検討(FAVOR III Europe試験)。主要評価項目は12カ月時点の死亡、心筋梗塞または予期せぬ血行再建術の複合とした。追跡期間中央値は365日だった。 intention-to-treat解析の結果、12カ月時点での主要評価項目発生率はQFR群6.7%、FFR群4.2%(ハザード比1.63、95%CI 1.11-2.41)、その差は2.5%(両側90%CI 0.9-4.2)となり、90%CIの上限値が非劣性マージン3.4%を上回ったため、QFRのFFRに対する非劣性は示されなかった。処置関連の有害事象発生率は両群1.8%で、最も頻度の高かった処置関連の心筋梗塞の発生率はQFR群1.0%、FFR群0.7%だった。QFR群の1例が初回処置に関連して死亡した。...
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