無症候性の重症大動脈弁狭窄症に早期TAVRで転帰改善

米国およびカナダの75施設で、無症候性の重症大動脈弁狭窄症患者901例（平均年齢75.8歳、米国胸部外科医学会予測死亡リスクスコアの平均値1.8％、低手術リスク患者83.6％）を対象に、経カテーテル大動脈弁置換術（TAVR）による早期介入の転帰改善効果を検討（EARLY TAVR試験）。主要評価項目は死亡、脳卒中または予期せぬ心血管系の原因による入院の複合とした。 intention-to-treat解析の結果、主要評価項目の発生率はTAVR群26.8％、臨床的監視群45.3％（ハザード比0.50、95％CI 0.40-0.63、P＜0.001）、項目別ではそれぞれ死亡8.4％、9.2％、脳卒中4.2％、6.7％、予期せぬ心血管系の原因による入院20.9％、41.7％だった。中央値3.8年の追跡で、臨床的監視群の87.0％が大動脈弁置換術を受けた。手術関連の有害事象に、TAVR群と臨床的監視群の大動脈弁置換術施行患者で明確な差は認められなかった。...