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NSCLCの術後不良リスク層別化に呼吸サルコペニアが有用

2024年11月25日  JAMA Surgery

非小細胞肺がん(NSCLC)患者806例(年齢中央値69歳、男性61.7%)を対象に、術後リスクを層別化するための呼吸サルコペニアの臨床的有用性を後ろ向きコホート研究で検討。肺葉切除と縦隔リンパ節切除を行った患者を組み入れた。主要評価項目は呼吸サルコペニアとし、胸筋指数(PMI)を用いて評価した。最大呼気流量が減少しているがPMI正常の患者をプレ呼吸サルコペニアとした。 その結果、プレ呼吸サルコペニア患者が177例(22.0%)、呼吸サルコペニア患者が130例(16.1%)だった。呼吸筋力とPMIは年齢と共に低下した(いずれも傾向のP<0.001)。術後合併症リスクは、正常状態の16.4%から、プレ呼吸サルコペニア患者の22.0%、呼吸サルコペニア患者の30.0%まで上昇した(傾向のP<0.001)。手術後の回復遅延リスクも同様だった(傾向のP<0.001)。正常状態またはプレ呼吸サルコペニア患者に比べ、呼吸サルコペニア患者では5年全生存率が低かった(87.2% vs. 72.9% vs. 62.5%、傾向のP<0.001)。...