ピロリ菌検診を推奨すると胃がん発症率は低下するか
2024年11月6日
Journal of the American Medical Association
台湾・彰化県で、50-69歳の免疫学的便潜血検査(FIT)による大腸がん検診対象者24万例(平均年齢58.1歳、女性46.8%)を対象に、ヘリコバクター・ピロリ(H.ピロリ)検診の受診案内による胃がん発症および死亡抑制効果を無作為化試験で検討。6万3508例がH.便中ピロリ抗原検査(HPSA)+FIT、8万8995例がFITのみの案内を受けた。 その結果、検診受診率はHPSA+FIT群49.6%、FIT単独群35.7%だった。HPSA陽性率は38.5%、陽性者の抗菌薬治療施行率は71.4%で、うち91.9%で除菌が達成された。胃がん発症率はHPSA+FIT群0.032%、FIT単独群0.037%(平均差-0.005%、95%CI -0.013-0.003、P=0.23)、胃がん死亡率はそれぞれ0.015%、0.013%だった(同0.002%、-0.004-0.007、P=0.57)。検診受診、追跡期間などの差で調整後、HPSA+FITの案内は胃がん発症率低下と関連したが(0.79、95%CI 0.63-0.98)、胃がん死亡率とは関連しなかった(1.02、95%CI 0.73-1.40...
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