心臓手術後のAF予防、カリウム寛容戦略が厳格戦略に非劣性

英国とドイツの心臓外科センター23施設で、心房性律動異常既往のない冠動脈バイパス移植術（CABG）施行予定患者1690例（平均年齢65歳、女性15％）を対象に、心臓手術後の心房細動（AFACS）予防を目的としたカリウムコントロールの寛容な戦略（カリウム血清濃度が3.6mEq/L未満で補給）の厳格な戦略（4.5mEq/L未満で補給）に対する非劣性を無作為化試験で検討（TIGHT K試験）。主要評価項目は術後120時間または退院のいずれか早い時点でのAFACS新規発症とした。 その結果、AFACS新規発症率は厳格戦略群26.2％、寛容戦略群27.8％だった（リスク差1.7％、95％CI －2.6-5.9）。AFACSエピソード発生率、AFACS以外の律動異常発生率、院内死亡率、入院期間に群間差は見られなかった。患者1例当たりのカリウム購入および投与費用は寛容戦略群で有意に低かった（平均差111.89ドル、95％CI 103.60-120.19、P＜0.001）。...