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新規オルソナイロウイルス、ヒトの熱性疾患と関連

2024年10月10日  New England Journal of Medicine

中国の内モンゴル自治区、黒竜江省、吉林省、遼寧省でマダニ刺咬歴後に新規オルソナイロウイルスであるWetland virus(WELV)への急性感染が同定された発熱患者17例を対象に、積極的サーベイランスならびに疫学調査を実施した。 その結果、感染患者には非特異的症状(発熱、浮動性めまい、頭痛、倦怠感、筋肉痛、関節炎、背部痛)や、低頻度の点状出血、限局性リンパ節腫脹、神経症状が見られた。臨床検査では、白血球と血小板が減少、d-ダイマーと乳酸脱水素酵素値の上昇が確認された。血清学的検査では、回復期検体8例でWELV特異的抗体価が急性期検体の4倍だった。同地域のマダニ5種、ヒツジ、ウマ、ブタ、ヒガシモグラネズミからWELVのRNAが検出された。分離ウイルスは、ヒト臍帯静脈内皮細胞内で細胞変性効果を示した。マウス(BALB/c、C57BL/6、昆明)にウイルスを腹腔内注入すると致死的感染を引き起こした。...