STEMIへの病院前グルココルチコイドパルス療法で梗塞縮小せず

急性胸痛発症後12時間未満のST上昇型心筋梗塞（STEMI）患者530例を対象に、病院到着前のグルココルチコイドパルス療法の心保護効果を盲検化プラセボ対照無作為化試験で検討。主要評価項目は3カ月時に心臓磁気共鳴画像法（CMR）で評価した最終的な梗塞サイズで、401例（グルココルチコイド群198例、プラセボ群203例）を評価対象とした。 その結果、最終的な梗塞サイズの中央値は、両群でほぼ同等だった（グルココルチコイド群5％；四分位範囲2-11％ vs. プラセボ群6％；四分位範囲2-13％、P＝0.24）。プラセボ群と比較して、グルココルチコイド群は急性期の梗塞サイズが小さく［オッズ比0.78（95％CI 0.61-1.00）］、微小血管閉塞が少なく［相対リスク比0.83（同0.71-0.99）］、急性期の左室駆出率が高かった［平均差4.44％（同2.01-6.87）］。...