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前立腺がん罹患率と死亡率の変遷、欧州

2024年10月7日  British Medical Journal

欧州26カ国の35-84歳の男性を対象に、前立腺がんの罹患率と死亡率、疫学的特徴を1980-2017年のデータを用いた住民対象研究で比較評価。罹患率データは国際がん研究機関のGlobal Cancer Observatoryから、死亡率データは世界保健機関(WHO)から抽出した。 その結果、過去数十年の前立腺がんの罹患率には、前立腺特異抗原検査の経時的な格差とともに、国ごとに変化量と変化率に顕著なばらつきが見られた。国々の罹患率の差異は2000年代半ば頃に最大となり、ウクライナで男性10万人当たり46、フランスで同336だった。死亡率は罹患率よりはるかに低く、ばらつきが小さく、ほとんどの国で安定して低下傾向にあった。罹患率は年齢特異的な逆U字形の曲線を示すのに対し、死亡率は年齢とともに漸増した。各国の最高罹患率と最低罹患率の差は1985年の男性10万人当たり89.6から2007年の同385.8の範囲に、死亡率は1983年の同23.7から2006年の同35.6の範囲にわたった。...