原因不明の掻痒は前頭側頭葉変性の可能性
2024年8月29日
JAMA Neurology
前頭側頭葉変性スペクトラム障害(FTLD-SD)患者とアルツハイマー病(AD)患者を対象に、掻痒の頻度と神経解剖学的相関を症例対照研究で検討。米国の1施設で実施したFTLD-SDの研究に参加した、FTLD-SDまたはADが示唆される症状のある患者1112例の研究来院時の要約計2091件をレビューした[掻痒または関連する語句が記載された記録795件のうち137例に原因不明の掻痒(IUO)あり]。 454例を研究対象とした[掻痒あり群137例(平均年齢62.7歳、女性54%)、掻痒なし群317例(同60.7歳、49%)。掻痒の頻度は、FTLD-SD[38%、うち46%は行動障害型前頭側頭型認知症]の方がAD(18%)よりも高かった(P=0.001)。掻痒のオッズは、FTLD-SDでは他の全ての認知症症例の2.4倍(95%CI 1.48-3.97)だった。健康対照者と比較して、IUO群では両側の扁桃体、島、中心前回、帯状束、ならびに右上前頭回と視床で灰白質の萎縮が大きかった。...
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