1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. 小児期の居住地域と転居が成人期のうつ病リスクに関連

小児期の居住地域と転居が成人期のうつ病リスクに関連

2024年8月28日  JAMA Psychiatry

デンマークで、小児期の居住地域の所得水準変化と転居が、成人期のうつ病リスクに関連するかどうかをコホート研究で検討。1982年1月1日-2003年12月31日に出生し、15歳まで国内に居住していた全住民109万6916例(男性51.4%)を組み入れた。その後、死亡、国外移住、うつ病の診断、2018年12月31日のいずれかまで追跡した。マルチレベル生存分析で、地域レベルの所得水準の剥奪指標と、個々の因子で調整後のうつ病罹患率との関連を評価した。 追跡期間中に3万5098例(女性67.6%)がうつ病と診断された。小児期に貧困地域に居住していた人はうつ病リスクが高かった(罹患率比1.10、95%信用区間1.08-1.12)。個人レベルで全ての因子を調整するとリスクは減弱し(同1.02、1.01-1.04)、所得水準の剥奪指標が1SD上昇するごとにうつ病罹患率が2%上昇した。地域の所得水準の状況にかかわらず、小児期の転居は転居なしと比較して、成人期のうつ病罹患率が有意に高かった(2回以上の転居:同1.61、1.52-1.70)。...