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HCV排除後の肝硬変にHCCスクリーニング継続で全生存改善

2024年8月16日  専門誌ピックアップ

直接作用型抗ウイルス薬によりC型肝炎ウイルス(HCV)完全排除後(治癒)の肝硬変患者1万6902例(年齢中央値64.0歳、男性97.2%)を対象に、排除後の肝細胞がん(HCC)スクリーニング検査の受診と全生存との関連をコホート研究で検討。主要評価項目は、HCC診断後の全生存とした。 その結果、1622例がHCCを発症した。HCCの累積発生率は、追跡調査1年目から7年目で2.4%から1.0%まで低下した。HCC診断前4年間に推奨されるスクリーニングを50%以上受けていた場合、全生存が改善した(等質性を比較する層別ログランク検定のP=0.02)。また、追跡調査期間中、スクリーニングに費やした時間が10%増加するごとに、死亡のハザードが3.2%低下した(ハザード比0.97、95%CI 0.95-0.99)。HCV完全排除(治癒)以降の期間とスクリーニングとの間に、統計学的に有意な交互作用が認められ、HCV排除後5年以上経過してからHCCと診断された患者では関連は認められなかった。...