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若年での難聴発症で社会的回避・大うつ病性障害が増加

2024年8月13日  The Laryngoscope

米国で、高齢者の難聴の発症および病因と心理社会的転帰との関連を、国民健康栄養調査に基づく横断的コホート研究で検討。聴力検査を受け、質問票に回答した70歳以上の成人612例を対象とした。評価項目は、社会的回避の報告や大うつ病性障害(MDD、PHQ-9)などとした。 その結果、難聴高齢者の20.8%が難聴を原因とする社会的回避を、7.2%がMDDを示唆する症状を報告した。社会的交流を回避する割合は、自己申告による難聴発症が70歳以上の群との比較で、6-19歳群(オッズ比2.49、95%CI 1.52-4.10)と20-59歳群(同1.95、1.07-3.55)で高かった。MDDに一致する症状を訴える割合は、20-59歳群(同4.28、1.17-15.6)と60-69歳群(同5.68、1.85-17.5)で高かった。騒音曝露、耳の感染、または耳の疾患が原因の難聴では、加齢のみが原因の難聴と比較して、社会的交流の回避およびMDDのリスク上昇が見られなかった。...