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局所進行食道扁平上皮がんにnICTで転帰良好か

2024年8月12日  専門誌ピックアップ

中国で局所進行食道扁平上皮がん(LA-ESCC)に対するネオアジュバント免疫化学療法(nICT)をネオアジュバント化学放射線療法(nCRT)と比較し、周術期成績と予後を検討した。2018年1月から2022年3月に復旦大学付属上海中山医院で前向きに管理したデータベースからいずれかの治療を受けたLA-ESCC患者124組を解析した。 その結果、両群の病理学的完全奏効率は同程度だった(nICT群20.2% vs. nCRT群29.0%、P=0.140)が、病理学的著効率はnICT群が低かった(同44.4% vs. 61.3%、P=0.011)。nICT群は有害事象発現率が低く(同42.7% vs. 55.6%、P=0.047)、術後合併症の増加も無かった(同38.7% vs. 35.5%、P=0.693)。nICT群は術後1年時の遠隔転移(同6.5% vs. 16.1%、P=0.027)や全再発(同11.3% vs. 23.4%、P=0.019)も低く、無増悪生存期間も良好(ハザード比0.50、95%CI 0.32-0.77、P=0.002)だった。...