術前化学療法後に膵臓腺がん切除のpCR達成4.8％

8カ国19施設で、放射線療法の有無にかかわらず化学療法施行後に切除術を受けた局所膵臓腺がん患者1758例（平均年齢64歳、男性50.0％）を対象に、病理学的完全奏効（pCR）の達成率、転帰、関連因子を観察コホート研究で検討。追跡期間中央値は19カ月だった。 その結果、pCR達成率は4.8％でpCRは全生存と関連した（ハザード比0.46、95％CI 0.26-0.83）。1年全生存率はpCR達成群95％、非達成群80％、3年ではそれぞれ82％、46％、5年では63％、30％だった（P＜0.001）。pCRの関連因子は、術前の（m）FOLFIRINOX以外の多剤併用化学療法（オッズ比0.48、0.26-0.87）、従来の放射線療法（同2.03、1.00-4.10）、体幹部定位放射線療法（同8.91、4.17-19.05）、放射線学的奏効（同13.00、7.02-24.08）、術前療法後の血清炭水化物抗原（carbohydrate antigen）19-9値の正常化（同3.76、1.79-7.89）だった。...