感謝の気持ちを多く経験した高齢者ほど寿命が長い

米国でNurses' Health Studyに参加した高年齢の女性登録看護師を対象に、感謝と全死亡および死因別死亡との関連を前向きコホート研究で検討。感謝は6項目の感謝尺度（Gratitude Questionnaire）で評価した。Cox比例ハザード回帰モデルで、ベースライン時の自己申告による感謝のレベル別に死亡のハザード比を推定した。 その結果、4万9275例（全例が女性、ベースライン時の平均年齢79歳）を15万1496人年追跡中に、4608件の死亡が特定された。ベースライン時の感謝が大きいほど死亡のハザードが低く、感謝のレベルが第3三分位の群は第1三分位の群と比較して、ベースライン時の社会人口統計学的特性、社会参加、宗教との関わり、身体的健康、生活習慣の因子、認知機能、メンタルヘルスで調整後の全死因死亡のハザードが低かった（ハザード比0.91、95％CI 0.84-0.99）。死因別死亡を考慮すると、心血管疾患による死亡が感謝と逆相関の関係があった（同0.85、0.73-0.995）。...