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APOE3Ch変異ヘテロ接合で認知機能障害の発症遅延

2024年7月17日  New England Journal of Medicine

アルツハイマー病に関連するPSEN1E280A変異の保有率が高い集団を対象に、APOE3Ch変異のヘテロ接合が認知機能障害の発症年齢に影響するかどうかを検討。コロンビア・アンティオキアの1家系のPSEN1E280A変異保有者1077例のうちAPOE3Ch変異を1コピー有する27例のデータを解析して認知機能障害と認知症の発症年齢を推定し、APOE3Ch変異非保有者と比較した。2例に脳画像検査、4例に剖検を実施した。 認知機能障害の発症年齢の中央値は、APOE3Ch変異ヘテロ接合のPSEN1E280A保有者では52歳で、APOE3Ch変異のないPSEN1E280A保有者群では47歳だった。2例の18F-フルオロデオキシグルコースPETで、アルツハイマー病に典型的に関与する領域の代謝活性が比較的保たれていた。18F-flortaucipir PETを実施した1例では、この家系に典型的な年齢で認知機能障害を発症したPSEN1E280A保有者と比較してタウの結果が限定的だった。剖検では、PSEN1E280A変異を有するAPOE3Ch変異非保有者の剖検検体と比較して血管アミロイドの病理学的特徴が少...