台湾の精神科病棟に初回入院した統合失調症患者(15-64歳)を対象に、抗精神病薬の長時間作用型注射剤(LAI)の院内使用と再入院リスクを、保険請求データベースのデータを用いるコホート研究で検討。初回入院の統合失調症患者5万6211例(平均38.1歳、男性52.3%)のうち、LAIを投与して早期中止した5665例(10.1%、早期中止群)およびLAIを投与して早期中止しなかった3671例(6.5%、非早期中止群)を、入院中にLAIの投与を受けなかった4万6875例(83.4%、LAI非投与群)と比較した。主要評価項目は初回入院から退院後の精神障害による再入院とした。 その結果、LAI使用者の割合は、2004-08年期から2013-17年期までに15.3%(3863/2万5251例)から19.3%(3013/1万5608例)へと4%上昇していた。Cox比例ハザードモデルを用いた解析の結果、LAI非投与群と比較した再入院リスクは、LAI早期中止群で上昇したが(補正ハザード比1.25、95%CI 1.21-1.30)、LAI非早期中止群では低下した(同0.88、0.84-0.92)。...
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