コロナ後遺症にニルマトレルビル・リトナビルの効果は

米国スタンフォード大学で、新型コロナウイルス（SARS-CoV-2）の急性感染後後遺症（PASC）が3カ月以上持続する成人155例（中央値43歳、女性59％）を対象に、ニルマトレルビル・リトナビルの15日間投与が症状改善に有効かどうかを盲検化プラセボ対照無作為化比較試験で検討（STOP-PASC試験）。参加者を、経口ニルマトレルビル・リトナビル（NMV/r群、102例）またはプラセボ-リトナビル（PBO/r群、53例）に割り付けた。主要評価項目は、リッカート尺度で評価した10週時点のPASCの6症状（疲労、ブレインフォグ、息切れ、身体の痛み、胃腸症状、心血管症状）の重症度を統合したスコアとした。 その結果、10週時点の6症状を統合した重症度に、NMV/r群とPBO/r群の間で統計学的有意差は認められなかった。参加者のほぼ全例（153例）がCOVID-19の一連の初回ワクチン接種を受けていた。NMV/r群とPBO/r群の有害事象の発現率は同程度で、ほとんどが低グレードだった。...