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多枝動脈グラフト使用のCABGで長期生存に性差なし

2024年7月5日  European Heart Journal

冠動脈バイパス術(CABG)で多枝動脈グラフトを用いた場合の術後の生存に性差があるかどうかを後ろ向きコホート研究で検討。Australian and New Zealand Society of Cardiothoracic Surgical Databaseのデータを使用した。主要評価項目は全死因死亡とした。 初回単独バイパス術で2つ以上のグラフトが用いられた成人患者5万4275例を分析した。研究コホート全体で19.7%が女性患者、54.7%が多枝動脈グラフトによる手技を受けていた。術後追跡期間中央値4.9年の時点で、男性の死亡率は多枝動脈グラフトの方が単枝動脈グラフトよりも有意に低かった(調整ハザード比0.82、95%CI 0.77-0.87、P<0.001)。生存の便益は、女性でも追跡期間中央値5.2年の時点で有意だった(同0.83、0.76-0.91、P<0.001)。Cox回帰の交互作用モデルから、観察された生存の利点に対する性によるサブグループ効果は有意でない(P=0.08)ことが示唆された。...