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冠動脈のFAIスコアで心臓死・MACEリスクを予測

2024年7月1日  Lancet

英国の8病院で、冠動脈CT血管造影(CCTA)を受けた患者4万91例を対象に、冠動脈の炎症が心臓死や主要有害心イベント(MACE:心筋梗塞、新規心不全または心臓死)を誘発するとの仮説を縦断的コホート研究で検討(ORFAN試験)。追跡期間の長い2病院(7.7年)の3393例で予後予測アルゴリズムAI-Riskの性能も検証した。 追跡中央値2.7年の結果、MACE(4307件)の66.3%、心臓死(1754件)の63.7%は閉塞性冠動脈疾患(CAD)のない患者で発生していた。全冠動脈での血管周囲脂肪減衰指数(FAI)スコア高値は心臓死(最低四分位群に対する最高四分位群のハザード比29.8、95%CI 13.9-63.9、P<0.001)やMACE(同12.6、8.5-18.6、P<0.001)のリスクに相加的影響を示した。FAIスコアは心血管危険因子、CADの有無や程度に関係なく、心臓死およびMACEを予測した。AI-Risk分類は心臓死(低-中リスク群に対する超高リスク群のハザード比6.75、95%CI 5.17-8.82、P<0.001)およびMACE(同4.68、3.93-5.57、...