進行がんへの段階的緩和ケアはQOL改善に有効

進行肺がん患者507例（非小細胞肺がん78.3％、平均年齢66.5歳、女性51.4％）を対象に、段階的緩和ケアについて非盲検無作為化非劣性試験で検討。初回緩和ケア来院後は、治療変更または入院後のみの来院とした。6週ごとにQOL［Functional Assessment of Cancer Therapy-Lung（FACT-L）］を評価し、ベースラインから10点以上減少した患者は、次の段階として4週ごとに緩和ケア面談を行った。従来の早期緩和ケア群では4週ごとの来院とした。主要評価項目は24週時のFACT-Lによる患者報告QOLで、非劣性マージンは－4.5とした。 その結果、24週までの緩和ケア平均来院数は、段階的緩和ケア群が2.4回、早期群が4.7回だった（調整後平均差－2.3、P＜0.001）。段階的緩和ケア群の24週時点のFACT-Lスコアは、早期群に対して非劣性を示した（調整後FACT-L平均スコア：100.6 vs. 97.8、差2.9、片側95％CI下限値－0.1、非劣性のP＜0.001）。非劣性は終末期ケアコミュニケーション率でも示されたが、ホスピス滞在日数では示されなか...