1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. 生体腎移植ドナー、腎摘出後の高血圧リスク増見られず

生体腎移植ドナー、腎摘出後の高血圧リスク増見られず

2024年6月25日  Journal of the American Medical Association

カナダおよびオーストラリアの移植センター17施設で、正常血圧の生体腎ドナー924例[女性66%、平均年齢47歳、平均推算糸球体濾過量(eGFR)100mL/分/1.73m2]および非ドナー396例を対象に、腎摘出後のドナーの高血圧リスクを前向きコホート研究で検討。追跡期間中央値は7.3年だった。 傾向スコアによる逆確率重み付け解析(非ドナー928例)の結果、高血圧発症率はドナー群17%、非ドナー群17%で(ハザード比1.11、95%CI 0.75-1.66)、平均血圧の縦断的変化も両群同等だった。腎摘出後の初回eGFR低下(平均値32mL/分/1.73m2)以降の1年当たりeGFR低下量は、非ドナー群と比べてドナー群で1.4mL/分/1.73m2(95%CI 1.2-1.5)低かった。追跡期間中に30-60mL/分/1.73m2のeGFRが1回以上見られた被験者の割合は、ドナー群の方が非ドナー群に比べ高かった(47% vs. 5%)。アルブミン尿発生率はドナー群15%、非ドナー群11%(加重ハザード比1.46、95%CI 0.97-2.21)、アルブミン-クレアチニン比の群間差は1.0...