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医療機関の高度進行がん治療実績は生存率に関連せず

2024年6月19日  JAMA Oncology

転移がん患者が高度進行病変に対する治療実施率が高い医療機関で治療を受けた場合に生存期間が延長するかどうかを全国規模の集団ベースコホート研究で評価した。2015年から2019年に医療機関で治療を受けた主ながん6種(乳がん、大腸がん、非小細胞肺がん、膵がん、腎細胞がん、尿路上皮がん)のいずれかに罹患した成人患者(18歳以上)を対象とし、米国臨床腫瘍学会とNational Quality Forum(NQF)が開発した終末期の全身抗がん剤治療の品質指標NQF 0210率を測定した。 その結果、医療機関144施設の患者7万8446例(平均67.3歳、女性52.2%)のうち、特に多かったがん種は非小細胞肺がん(3万4201例、43.6%)と大腸がん(1万5804例、20.1%)だった。医療機関別のNQF 0210率には幅があり、非小細胞肺がんが10.9%(五分位数1)から32.3%(五分位数5)、大腸がんでは6.8%(五分位数1)から28.4%(五分位数5)だった。NQF 0210の五分位数が最も高い医療機関と最も低い医療機関で治療を受けた患者を比較しても、生存率に統計学的有意差は認められなかっ...