うつ病2割・自殺企図4割は小児虐待に起因

オーストラリアで小児虐待が精神障害や自殺に及ぼす割合を全国横断調査に基づくメタアナリシスで解析した。遺伝的・環境的交絡を考慮した疫学評価と、全国児童虐待調査、精神疾患と福祉の全国調査、全国疾病負担調査を解析対象とした。 その結果、5万4646例を対象にメタアナリシス推定値を生成した。精神障害に占める小児虐待の割合は高く、うつ病21％（95％CI 13-28）から自殺企図41％（同27-54）に及んだ。小児虐待を根絶できた場合、うつ病、不安障害、物質使用障害の180万例以上が予防可能と推定された。虐待による寿命損失年数は主に自殺による6万6143年（同4万3313-8万7314）、障害調整生存年数は18万4636年（同10万9321-25万2887）だった。...