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GLP-1RAはHCC・肝代償不全リスクが低い

2024年6月3日  専門誌ピックアップ

2型糖尿病(T2DM)患者189万20例を対象に、GLP-1受容体作動薬(GLP-1RA)と肝細胞がん(HCC)発症リスクとの関連を後ろ向きコホート研究で検討。GLP-1RAまたはGLP-1RAでない糖尿病治療薬を処方されており、HCC診断歴のない患者を組み入れた。追跡調査5年でのHCC新規発症および肝代償不全のリスクを評価した。 その結果、HCC発症リスクは、GLP-1RAの方がインスリン(ハザード比0.20、95%CI 0.14-0.31)、スルホニル尿素薬(同0.39、0.21-0.69)、メトホルミン(同0.63、0.26-1.50)よりも低かった。また、肝代償不全のリスクも、他の糖尿病治療薬6種類よりも有意に低かった。リスクの低下は、脂肪性肝疾患の有無に関係なく様々なステージで認められたが、肝疾患がない患者の方がさらに顕著な効果が認められた。肥満、アルコールまたはタバコ使用障害の有無も関係なかった。GLP-1RA併用療法では、各単剤療法よりも両リスクの低下と関連が認められた。...