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胆嚢摘出術後1年以上経過したERCPで短期転帰悪化

2024年5月31日  専門誌ピックアップ

胆嚢摘出術後1年以上経過している患者を対象に、内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)の初回施行について保険請求データベースを用いて検討。late-ERCP(胆嚢摘出術後1年以上経過してから良性疾患に対して施行したERCP)の施行率と経時的傾向、他の胆管画像検査の利用状況、ERCP後の転帰を評価した。 その結果、胆嚢摘出術施行成人58万3712例のうち4274例にlate-ERCPを行っていた。非侵襲的画像検査が増加していたにもかかわらず(2004年35.9%から2021年65.6%、P<0.001)、late-ERCP施行率は8倍になっていた(2005年から2021年で1000人年当たり0.5から4.2へ)。late-ERCPで胆石を除去した患者は44%だけだった。ERCP後の膵炎発生率(7.1%)、入院率(13.1%)、長期オピオイド開始率(9.7%)は高かった。late-ERCPの関連因子には、腸脳相関障害(オッズ比6.48、95%CI 5.88-6.91)や代謝異常関連脂肪性肝疾患(同3.27、2.79-3.55)の併存だけでなく、抗不安薬(同3.45、3.19-3.58)、鎮痙...