統合失調症にxanomeline-trospium合剤、有効で忍容性良好

急性精神病を発症した統合失調症患者256例を対象に、D2ドパミン受容体を遮断しないM1およびM4ムスカリン受容体選択的作動薬xanomelineと末梢性ムスカリン受容体拮抗薬trospium chlorideの合剤の有効性と安全性を5週間の第III相無作為化二重盲検プラセボ対照試験で検討（EMERGENT-3試験）。主要評価項目は、陽性・陰性症状評価尺度（PANSS）総スコアのベースラインから5週時点までの変化量とした。 その結果、5週時のxanomeline-trospium群は、プラセボ群に比べてPANSS総スコアが有意に減少していた［最小二乗平均変化量－20.6点 vs.－12.2点、最小二乗平均の差－8.4点（95％CI －12.4-－4.3）、P＜0.001、コーエンのd効果量0.60］。試験治療下発現有害事象による投与中止率は、xanomeline-trospium群（6.4％）とプラセボ群（5.5％）で同程度だった。xanomeline-trospium群で頻度の高かった有害事象は、悪心（19.2％ vs. 1.6％）、消化不良（16.0％ vs. 1.6％）、嘔吐（16...