IONM中LOS後の甲状腺全摘術、二期的手術と転帰同等

術中神経モニタリング（IONM）を使用した甲状腺全摘術を受ける患者400例を対象に、最初の切除側での波形消失（LOS）後も両側手術を続行した場合の転帰をコホート研究で二期的手術と比較。主要評価項目は術後1日目の声帯運動とした。 その結果、51例で最初の切除側にLOSが発生し、そのうち37例が持続性LOSだった。LOS発生後、甲状腺全摘術を続行した29例（持続性LOS 18例を含む）では、16例（同 14例）で声帯運動に障害が発生し、気管切開術を必要としない両側性声帯麻痺1例、術後の副甲状腺機能低下2例が認められた。LOS発生後、二期的手術により甲状腺摘出を完了した8例では、2回目の手術後に一過性声帯麻痺2例、恒久的な副甲状腺機能低下2例、手術不可能ながん1例が認められた。...